2008-01-01から1年間の記事一覧

2008→2009:あたりまえに良いことをあきらめない

いつもの今日といつもの明日がすこし特別な日。大晦日。今年は個人的にも世の中的にも変化の年でした。 おそらく来年はもっとこの変化が大きくなりそう。一方で、普段の生活は変わらず続く。日々の中で人と逢い、仕事をして ご飯を食べ、読み、書き、運動す…

続2008年マイベスト本(文学、マンガ、エッセイ編)と来年の読書方針

基本的に本はジャンルを問わずなんでも読む。小説、エッセイ、マンガ、科学、経済、哲学、アートなどなど。昨日のベスト本の続編としてカテゴリ別に良かった本を紹介。【文学から夫婦を考えた1冊】『ねじまき鳥クロニクル』(上中下) 2年間に1度は読んで…

2008年のマイベスト本3冊

読んだ本と今年のブログのふり返り。年末、年始の読書に加えていただけると幸い。今年も400冊以上読む。 さっと読む、じっくり読む、何度も読み返す。8割くらいは読書リストとしてメモにまとめた。 http://tinyurl.com/22b39x読書リストの考えかたは以下。 …

来年の目標と指針を1枚で表す「ビジュアルワーク」のすすめ

振り返りとともに、来年の目標設定をする時期。 1年の計は元旦にあるが、準備は元旦の前に。ぼくはここ数年、来年の目標や指針を 12月の上旬に立て終えるようにしている。元旦までの1ヶ月の予備期間が目標を醸成させる。「はじまった。さぁやろう!」の前…

1年と文章をふり返る3つの方法

1年のふり返りの時期。 書きためたものを見返す。できれば1年よりも、1週間、1ヶ月単位で 定期的に見直していきたい。というわけで、文章の見直しで やっていることをご紹介。1.「反応が良かったエントリー」のリストアップ&ベンチマーク →うまくいっ…

毎日続けることのすごみ

今年1年を振り返って一番の気づきは 「毎日続けることのすごみ」だ。土日や休日に関係なく毎日続ける。24時間を1つの単位にして 対象に意識を向ける。・・・毎日の連続が結果としてすごみをもつ。 毎日すごいのではない。 毎日の結果、変わる「なにか」が…

文は人なり。人の暮らしのありようなり。

「文は人なり」という。精神科医のジャック・ラカンは 「文はあて先の人なり」と言った。昨日の「先生あのね」で言えば、先生がそのあて先。・・・ もうひとつちがう観点から。もし一冊だけ、文章の書き方を学ぶ本を選ぶなら 『文章の書き方』(辰濃和男)を…

書く原点を〜小学1年生からの「先生、あのね」

「子ども時代の読み書き体験をおもいだす」 ための、ヒントになるかもしれない話。・・・書くことを一番はじめにならうのは 小学校一年生。いまだに、はじめてジャポニカ学習帳に 「あいうえお」を書いたときの感触が 残っている。・・・ はじめての担任の先…

読み書きで育てる実話『フリダームライターズ』

書くことにまつわる映画を紹介。社会的な人種差別の問題を抱える地域の 高校のクラスを新米先生が書くことから 変えていったノンフィクション。・・・ 生徒を変えた読み書きの方法はとてもシンプル。1.ノートを配り、おもいのたけを日記に書かせ、先生が 文…

ところ変われば語も変わる。

昨日から飛騨高山にいる。場所が変われば言葉も変わる。脳より身体 思考より実感 新築より歴史。 ・・・ 抽象より具体 比喩より描写 想像より観察。まずは、自然や体験を 生のままに吸収する。説明をしない。 (でもあとで言葉にする)ことばは自然があって …

言葉の光と影

年末、今年読んできた本をふり返る季節。 中でもよかった本は最近読んだ『建築家 安藤忠雄』。生い立ち、価値観、信念、情熱。 すべてが作品と並び一冊におさめられている。本人の声が聞こえ、作品がある各地に 案内され、一緒に旅をしている気分になる。 ・…

引用する技術〜センス&センテンス

このブログはよく引用をする。このブログに限らず、 本という紙メディアからの引用が ウェブ上には多くある。それだけ公に信頼が置ける情報の ソースとして、本がある。・・・ では、あらためて引用ってなんだろうか。 友人のコラムを引用しつつ考えてみる。…

言葉には身体がある(2)「なんとなく」が大事

読んでいて、新しい気づきがある場合、 文章を読んですぐにわかることよりも、 「なんだかわからないけれど大事そうだ」 とおもったことの方が、腑に落ちる。文章の意味でとるよりも、 理解の深さを行間で感じとる。行間は文体である。 昨日の谷川俊太郎の言…

言葉には身体がある(1)言葉の肌ざわり

書く上で切り離せないテーマが「身体」。「言葉には身体がある」という話の導入として。 ■言葉の肌ざわり(谷川俊太郎) 詩というのは言葉だから意味があるものだ、 と思っている人が多くて、すぐに主題はなんだ、 何がいいたいんだといわれるけれど、 ぼく…

読書の前に大切なこと(2)「人への飢え」と「飢える技術」

昨日は読書に大切なことのひとつめとして 村上龍のエッセイから「情報の飢え」をあげた。もうひとつ、大事なことに 「人への飢え」があるとおもう。「この人から学びたい」という人に出会えるかどうか。 何を言っているかではなく、誰が言っているか。・・・…

読書の前に大切なこと(1)「情報への飢え」

村上龍のエッセイ「ビジネスと読書」は、 読書の本質をついている。 要するにわたしたちは必要な情報を得るために本を読むのだ。だからビジネスシーンに限らず、学生でも小説家でも、 どんな職業の人でも、読書をするかしないかが問題ではなく、 どんな情報…

自立のために知っておくべきこと

日曜日は「生きること」編。最近、世代を越えたつきあいや読書の中で、 今の時代を言語化する必要があると思っている。今を考えることは、過去を省みて、未来に備え、 今を生きること。・・・と、同時に日々の生活の指針、 考えかたとしての思想がいる。今日…

書くことはロマンである

昨日紹介した「祈りの痕跡」展で 浅葉克己と松岡正剛が制作した「魂跡抄」を たまに読み返す。これはパウルクレーや安藤忠雄、夏目漱石、アインシュタインといった クリエイターやアーティスト、科学者、文学者のノートやメモを集めたもの。冒頭の松岡正剛の…

文字の誕生と祈りの傷跡

今日、ある人と「個性とは傷である」の話をした。 その人はその場でメモを書いた。反応があるフレーズ。 生み出したのは橋本治、運んだのは僕。言葉はこうして書かれ、残され、広がっていく。 ・・・ 5000年前、シュメール人が粘土板に楔形文字を刻んだ瞬間…

自分の想いを語れば、孤立する。けれど・・・

今日会った人から、昨日の「個性とは傷である」 というブログがおもしろかったという話になる。オンラインはオフラインにつながっている。・・・「個性的」であることは、 不自由を経て獲得する自由である。 自分の想いを語れば、孤立する。 自分の考えで行…

個性という傷

文章を書く原理として、 「自分にしか書けないこと」をあげた。これが簡単ではない。ものごとの原理ほど、 言葉として共有しつつも、 行動しづらいものだから。・・・「自分にしか」というのは、個性である。では、個性とは?作家の橋本治は、「個性とは、傷…

おもしろい文章とは

おもしろい文章を書くことは、 おもしろいことを書くことではない。 (文章を)おもしろいと読者が思うのは、 描かれている内容自体がおもしろいときであって、 書く人がいかにおもしろく思っているかを知って おもしろがるのではない。 『日本語の作文技術…

書くことは、消すこと。

広告の仕事をしていたこともあって、 コピーの言葉からは多くを学んだ。一行に、はっとさせられる。一行を生み出すための 膨大な言葉の束を想う。・・・ 人は、 書くことと、消すことで、 書いている。 このあとに「トンボが動いている。 人が、何かを生み出…

「これだけ」と言うと、広がる。

「これが書ける」という自信よりも、 「これしか書けない」という覚悟が いい文章をつくる。書く姿勢として。何かを言うときは、 沈黙も含めて読まれている。▼ 文章をいつもより短くしてみる。 【編集後記】昨日は、出先の箱根でPCも携帯も 電波がつながらず…

「これしか書けない」という姿勢

書かない言葉。沈黙の幹。

なにかを考えるときは、 その逆から考えるといい。手塚治虫が『火の鳥』で 生の有限性を語るときに、 不死鳥を設定したように。 言葉のいちばんの幹は、 沈黙です。 言葉となって出たものは 幹についている 葉のようなもので、 いいも悪いも その人とは関係…

書かない言葉。沈黙の幹。

広げるために掘る

先日、後輩とランチをしていて 「選ぶ」ことには長けているけれど 「決める」ことが下手になっている という話になった。情報が多く、選択肢がある分、決めなくていい。決めることを忘れさせてくれるだけのノイズがある。・・・ 決めないことも、相応の努力…

腐る可能性と水脈掘り

ことばの好き・嫌いとからだの快・不快

人やものに好き嫌いがあるように、 言葉にも好き嫌いがある。仕事とプライベートではつかう言葉を変える。言葉のモード。・・・社会人になってビジネス語でやりとりを始めて、 自分の言葉が遠のく感覚を覚える。日常で使うことばと切り離されて ちがう誰かが…