2008年のマイベスト本3冊

読んだ本と今年のブログのふり返り。

年末、年始の読書に加えていただけると幸い。

今年も400冊以上読む。
さっと読む、じっくり読む、何度も読み返す。

8割くらいは読書リストとしてメモにまとめた。
http://tinyurl.com/22b39x

読書リストの考えかたは以下。


●本のリスト公開:生きるために水を飲むような読書。
http://d.hatena.ne.jp/sotacafe/20080215/1203052326

その中で印象深く、その後の自分の
行動や思考に影響を与えた3冊。

・・・

3位『持たない暮らし』下重暁子
持たない暮らし (中経の文庫 し 3-1)

○当時のエントリー
http://d.hatena.ne.jp/sotacafe/20080430

『捨てる技術』が売れたが、これからの時代は
「生活のコンセプト」が必要だと思う。

生活の流儀や思想、基本的な毎日のこと、
暮らしをどうデザインするかを考えるヒント。

全体としては矛盾する点もあるが
自分の生活をみなおすことができる。


2位『ひとりでは生きられないのも芸のうち』内田樹

ひとりでは生きられないのも芸のうち

現代の考えかたの病を説く。ライトだけど考えさせられ、
ポップだけど記憶に残る。
共同体の崩壊、共生、自己愛の作法、自己利益追求の神話etc…。
この前提を共有した上で、話を進めたいことがたくさんある。
とくに「愛神愛隣」というコラムは必読。

 
1位『誰も知らない 世界と日本のまちがい 自由と国家と資本主義』松岡正剛
誰も知らない 世界と日本のまちがい 自由と国家と資本主義

これが世界史の教科書だったらよかったのに、とおもう。
歴史を人の思想と行動から読み解く。
歴史から人を学ぶ視点と思考をつくる。
・・・
あとがきに「日本の『苗代』をつくりたい」に感銘を受ける。
「苗代」は稲の苗床。田植えができる
大きさまで育てるのに用いる狭い田。(Wikipediaより)

苗代という「仮の場所」に種をまき、
すこし育ててその苗を田んぼに移しかえ、本格的に育てる。

苗代は資本主義(市場ルール)の外側というメタファー。
・・・
かつて、千利休が楽茶碗を茶室に着た数名のみに公開し、
世(市場)に出るころには、数万倍の値がついた。
これは茶室という苗代で、椀の価値がわかる人に
時間をかけて伝え、広める土壌をつくった。

人の営みが小さな所から育まれる
価値や場(苗代)をつくる。

自分が考える仕事や生活の考えと似ている。

【次点】
○『新・都市論TOKYO 』隈 研吾、清野 由美

本書からインスパイアされて
ひとつ新しい企画コンセプトを思いついた。

「東京に、村をつくれないだろうか」。
http://d.hatena.ne.jp/sotacafe/20080214/1202952314

【参考】2007年はこちら
http://d.hatena.ne.jp/sotacafe/20071228/


【後記】
自宅で忘年会をしました。
20名近くと一年をふり返りつつ。