【不快のリアクション】満員電車

天使の卵―エンジェルス・エッグ (集英社文庫)

・・・引用

電車の中の、無気力な男たちの群れを眺めて、
僕はげっそりとため息をついた。

この人たちの仲間には入りたくない。

この中に入ったが最後、僕は「僕」という人格を
永遠に見失ってしまうような気がする。

ガキのくせにわかったふうな口をたたくな、と
言われるかもしれないが、それは、たぶん違う。

この焦りを一番リアルに感じとっているのは、
ガキであることをいま終えようとしている僕らの年代なのだ。

天使の卵』(村山由佳

村上龍は、満員電車に乗るのが嫌で作家になった、
というのを以前、エッセイで読んだ。

こういう日常の不快に対して
どういうリアクションをとるか、もその人だ。

自分の場合も、社会人一年目から
片道20Km近くを自転車で走ることにした。

これは大学時代に、京都で年中自転車に
乗っていたことから。

・・・

やりかたは色々ある。

通勤電車=満員電車ではない。

自分の親は、朝7時に出社していたので
満員ではなかった。

やるかやらないか、ではなく
とらえかたとやりかたの問題なのだ。

・・・

リアクションこそが、キャラだ
とボスは言った。

・・・

意義を唱えることが、若者の特権なら
言うべきことは、言うべきで。

そして、やるべきことを
みずからのやり方でやることが、
大人の態度なのだろう。