【広告という人間関係】『明日の広告』(佐藤尚之)

明日の広告 変化した消費者とコミュニケーションする方法 (アスキー新書 045) (アスキー新書 45)

今、広告を中心としたメディアコミュニケーションが
どのように変化しているかを説明する。

変化をポジティブにとらえて、その進み方まで
提案する本書は、本業に関わらない人以外にも
わかりやい。

たとえば、「広告は消費者へのラブレター」ではじまり、
「手渡し」「おつきあい」「もてなし」「待ち伏せる」
「ネオお茶の間」など、広告のコミュニケーションを
人間関係で説明する。

専門用語や横文字ではない言葉で表現する。

本書の一番の気づきは、ウェブやメディア、ITなどの
専門用語を言葉をつかわなくても、今という時代を
表現することができる、ということ。

・・・

個人的に一番気に入ったフレーズは、
「友達・好きな人・信頼できる人」はすでにメディアである
というフレーズ。

・・・

あらゆるビジネスは、つまるところ、人のかかわりかた
であり、そのベースにあるもの、を見つめている人が、
テーマやジャンルを越えて活躍できるのだ。

・・・引用メモ

・ネット出現後のブランドとは
 「消費者の中に長く維持される愛」のことを呼ぶ

・「買ってくれた人へのもてなし」が今後ますます重要になる

総務省の「平成17年情報流通センサス報告書」
 によると、消費可能情報量、つまりヒトが処理できる情報量は
 ここ10年でほとんど変わってないのに、選択可能情報量、
 つまり世の中に流れている情報量は拡大し続け、410倍になったらしい。

・変化した消費者を待ち伏せる7つの方法
 コンタクトポイント、新しいメディア
 クチコミ、CGM、エンターテイメント、検索結果

・商品丸裸時代のクリエイティブ
 認知に徹する、プロポーショナルになる
 ありのままを出す、もてなす、参加してもらう

・ネオお茶の間(テレビとPCのツーウィンドウズ)
 リアルタイムの雑談、巨大なバーチャルお茶の間がクチコミの源