購買心理『なぜ通販で買うのですか』斎藤駿

【購買心理＝自己保存と自己顕示】

インターネット以前、情報だけで
ものを売っていたしくみ、通販。

見えない商品を、売り手の言葉
だけで信用させて、売る。

このしくみと歴史を、なぜ人は
ものを買うのか、という消費と
購買の心理について語る書。

著者は130万人が読む有料カタログ誌
「通販生活」を出している（株）カタログ
ハウス社長。通販の時代を築いてきた人。

通販を通じて「人はなぜものを買うか」の
心理が見えてくる。

販売の現場で長くやってきた著者は、説得力
が違う。口語体なので人柄も見える。

個人的に、一番なるほどと思ったこと。

・・・

消費の本質は自己保存と自己顕示だ。

この二つの本能（欲望）が
重層化したものが商品だ」

・・・（P130）

あらためて、今も昔も変わらない
購買心理に潜む欲望にあらためて
自分の消費行動を振り返る。

・・・他、メモ

・ロングセラーは、すべて
「体にかかわる不便」を対象としている。

今日の便利が生み出している不便とは、
「体にかかわる不便」のことだった。

・広告にはせいぜい、消費者の内部に
　潜在している需要を顕在化する力しかないのだから。
　ま、それだけでも大変な力だと思うけれど。

・今日の「買う」は「買い替える」

・販売とは商品の使用価値を伝える行為だ