刺激中毒と退屈力

刺激に身を浸していると
安心するというのは比喩ではなくて
中毒だと思うんです。

中略)
それに対抗するためには
退屈力を回復しなければ返って
苦しいんじゃないかというのが
僕の考えだったわけです。


Coyote No38「自然のそばで生きる」
池澤夏樹の発言より

都心にいるとi-podをつけたくなる。

たくさんのノイズの中で
別のもので気を紛らわせたくなる。
(発言の中での刺激の例はテレビ)


田舎や自然のある場所では
わざわざ電子音楽を聴こうと思わない。

奏でる音に耳を澄ませる。

刺激は受け身で、五感をふさぐ。
退屈は働きかけ、五感を澄ませる。

・・・

刺激になれたら退屈を入れる。

退屈になれたら刺激に浸かる。

これらのバランスをうまくとることが、
個人的な生活スタイルの理想でもある。



刺激と退屈を往復する。