文章のまなびかた、文章の向こう側

創作の文章は文章自体として学べるものではなく、
作品の産みだし方として学ぶしかない。

それには、先ず、よい作品の文章に共通している感じ
を知ることである。

その呼吸の手応えを通じて、
自分の内部で眠っていた書きたいことを識らされ、
引き出されるようなことさえあり得るのである。

つまり、創作のための読書の効用は無視できない。


『小説の秘密をめぐる十二章』河野多恵子

書くためには読むこと。

読むために読むのではなく、
書くために読むモードにする。

・・・

書くと読み方が変わる。
「作品の産みだし方」に目がいく。

読みながら
「なぜ、この人はこういう文章が書けるのか?」
という問いになる。

作品の、文章の向こう側を考える。

すると、村上春樹は長い小説を書くために
フルマラソンをしているとか、
よしもとばななニルヴァーナが好きで
文章に近いテイストがあるかも、
という発見がある。

・・・
文章というコンテンツではなく、
文体というスタイルに目を向ける。

「作品の産みだし方」をまなぶことが
文章をまなぶことの本義だ。


文章の感じをとらえ、
作品の産み出し方をスタイルから学ぶ。

小説の秘密をめぐる十二章 (文春文庫)


【後記】
かなりひさしぶりに1日フリー。

遅めに起きて掃除、洗濯、本の整理。
焼きたてのナンが食べたくなりインドカレー屋へ。
有栖川公園のベンチでパソコンを出して軽く仕事。
散歩をしていた医者の知人と偶然会い、近況報告。
その後、プールでひと泳ぎしてお寺で座禅。
お茶を飲みながら和尚さんの話を聞き、
新刊『シンプル禅生活』を買う。
初版1,5万、増刷1万部と好調らしい。
夕ご飯は餃子屋で座禅に来た友達と食べ、語る。
夜は家事と読書。
回復する一日。
(たまには長めの後記)