誤解の総体で理解すること

コミュニケーション
ということばは横文字で
使わないようにしている。

なので、引用する。

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僕は正しい理解というのは
誤解の総体だと思っています。

誤解がたくさん集まれば、
本当に正しい理解が
そこに立ち上がるんですよ。

だから、正しい理解ばっかりだったとしたら、
本当に正しい理解って立ち上がらない。

誤解によって立ち上がるんだと、僕は思う。

村上春樹「翻訳教室」

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何かを分かるということは、
何かについて定義できたり
記述できたりすることではない。

むしろ知っていたはずのものを
未知なるものとして、
そのリアリティにおののいてみることが、
何かをもう少し深く認識することに繋がる。

原研哉 「デザインのデザイン」
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情報の力というのは、受け止められ、
脳の中で消費されるのではなく、
相手の脳を運動させ、さらなる興味を引き出すことです。

・・・

理解されるとコミュニケーションの運動は
そこで終わってしまう。

誤解を恐れずに言えば、
理解されるということは、
消費されるということでもあるんです。

だからブランドの運用にしても、
永久に理解から逃れ続けていくというか、
理解したと思われないように、
いつも未知なもの、新鮮なものとして
興味を更新させ続けることが大事なんです。

「なぜデザインなのか。」原研哉 阿部雅世対談

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逆に語ること、
ものごとの存在させかた。

知性のありかたは
情報や貨幣、
価値のありかたに通じている。

これを体現すること。

がんばろ。